ゴールド先物ポジション確認

最新のCoT報告は3月24日火曜のものです。

投機筋ロングは367K枚と前の週から1K枚増えただけです。ゴールド価格急落はほんの数日で、CoT報告の間だったため反映されていません。投機筋ショートは55K枚とこの5年で最低になりました。OpenInterestも547K枚まで減りましたが、この五年の変動範囲からするとまだ40%程度です。
現在のゴールドブル相場のなかでの変動範囲で見ると、投機筋ロングの下落はまだ十分ではありません。投機筋ショートは最小です。
OpenInterstを現在のブル相場での変動範囲で見るとまだ40%程度でまだ市場の熱気は十分に冷めていません。これまでの3回の谷をみると、2015年12月、2016年12月、2018年12月で、ここから上昇が始まっています。三度ともOpenInterstは0%ちかくになっています。OpenInterestがこのレベルから次の上昇がすぐに始まると見えるでしょうか、どうでしょう?今のトレンドを外挿するとひと月ぐらいで0%になりそうです。そうなるとゴールド上昇は確からしそうに見えるでしょう。
ただし興味は金鉱株です。2週前には一般株式混乱に巻き込まれ、常軌を逸した売られすぎでした。この売られ過ぎはかなり解消されましたが、たとえゴールド価格が現在から1割程度下落してもまだ対ゴールドでは安値です。現在の金鉱株価格はゴールドが$1300/オンス時のレベルです。この程度のゴールド価格下落でも金鉱会社の収益は十分なのですが、冷静にPERを見て買い込む人がどれくらいいるか?これがよく判りません。どう思います?ひと月も待つと金鉱株の株価レベルの魅力が失せてしまいそうでもあります。どうでしょう?

いま、現物市場では武漢コロナ不安で需要が急増しているようです。小売店の情報では通常の5倍ほどの需要があるそうです。一方世界の主要精錬所はスイス南部のイタリア国境に近く、多くが操業停止し供給不足のようです。米国の先物市場でも通常は現物決算は100オンスバーなのですが、精錬所が動かないため、ロンドンスポット市場の取引金塊400オンスに急遽変更しているそうです。

また、鉱山会社の現場での武漢コロナの影響も気になります。いま主要都市では閉鎖が連発し、自宅労働が多くなっています。ただ鉱山は街外れにあり、働いている人も若くて健康な人達です。武漢コロナはたとえ感染しても、そういう人たちにとっては風邪を引く程度の軽症でほとんど影響しないと思っています。


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