ゴールド先物ポジション確認

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ゴールド価格を左右する市場としては、先物市場、株式市場のゴールドETF、現物の3つがあり、短期的な影響力は前の方が強くなっています。現在確認できる最新CoT報告は7月16日火曜のものです。ここ数週のゴールド価格上昇を支えてきたのは先物市場であり、投機筋ロングが急増し、投機筋ショートが急減しています。投機筋は30−40倍のレバレッジ証拠金取引をしているわけで、超短期視野で売買判断をします。下のチャートを見ての通り投機筋ロングはここ数年の変動範囲上限に近く、また投機筋ショートはここ数年の変動範囲加減にとても近くなっています。ということは何らかのきっかけがあれば彼らがトレンドを反転する可能性はとても高まっています。


そのきっかけの可能性として一番高いものはドルインデックスすです。2016年からの今回のブル相場では投機筋はドルの強さを見てトレンドを判断する傾向が強くなっています。ドルインデックスの最大対象通貨はユーロであり、ユーロとドルの金利差が為替に大きく影響します。今夜のECB理事会ではユーロ利下げの可能性が高くなっています。






ただし、ドルが金利引き上げ時だとユーロの利下げは為替に大きく影響するでしょう。しかし来週のFOMCでの利下げはほぼ織り込み済みであり、それが25BPSか50BPSかで議論の分かれるところです。こういう状況でユーロの利下げとなったとき、為替トレーダーがすぐにユーロ安ドル高に動くでしょうか、皆さんはどう思います?

一方、最近ジワジワとGLD現物保持高が増えています。これはゴールド価格上昇よりも速いペースで株式投資家がGLD株を買い進んでいることを示します。見ての通り先日のRay Dalio の警告がとても良く聞いています。株式投資家のGLD株購入は一般株式への安心感と逆行するものです。

来週のFOMCで利下げが発表されたとき、皆さんはどういう行動を取るでしょう?


1.金利が下がり緩和的になったので今後の株価上昇が見込まれ、一般株式を更に買い増す。
2.米国のPMIや新規受託着工を見ると減速傾向なので、一旦一部利益確定をして様子をみる。


ただし、現在のところGLD株の現物保持高増加はまだまだ微々たるものです。


議論を先物ポジションの変化に戻すと、投機筋ロングのポジション継続期間ですが、2016年夏には投機筋ロングが400K枚程度となってからかなりな期間維持されました。それはブル相場新高値となったことでの高揚感、安心感が影響しています。一方で2017年秋にはやはり投機筋ロングが400K枚近くまで増えましたが、これは短命でした。ブル相場新高値とならず高揚感を維持できませんでした。では、今回の投機筋ロング400K枚程度はどうなるでしょう?


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