ゴールド投機筋ポジション確認

まずは、ゴールドの200日移動平均から議論を始めましょう。

どの相場でも、200日移動平均から大きく乖離した後には平均値を超えて反対側に同程度乖離する。今年9月の上昇は急激なもので、2016年夏よりも上方乖離が大きかった。現在のブル相場を振り返ると、その後平均回帰で反対側に−10%程度振れたところから再度山登りが始まている。直近20日の200日移動平均からの乖離度を線形外挿すると2020年2月半ばに乖離度が−10%程度になる。

2015年末からの今回のゴールドブル相場で山から谷への大きな下落はこれまで2度あり、−19%下落と−14%下落だった。先程の線形外挿で乖離度が−10%程度となるときは、今年9月の山から−18%となり、2度の前例に沿ったものだ。

一方投機筋先物ポジションをみると、CoT最新データは11月19日(火曜)のもので、まだ投機筋ロングポジションは400K枚を超えている。投機筋はとても強気でほとんど弾を打ち尽くしている。一方ショートはとても少ない。


今回のブル相場以来の変動範囲で見るとこういう具合だ。

過去1800日の変動範囲を見てもこれからさらに投機筋がロングを買います余地は少ない、弾が尽きている。一方投機筋ショートはこの変動範囲で最低レベルにあり、これ以上のショート解消の可能性は低い、逆にショート積み増しの可能性が高い。

また、一般的に金鉱株トレーダーはゴールド価格が上昇するとき強気になり、下落すると弱気になる。しかしGDXJ/GLD比率を見るとここ数か月金鉱株トレーダーはゴールド価格下落にも関わらず強気でGDXJ/GLD比率が増えている。こういう状況は2015年暮れと2018年夏にもあったが、その後さらにゴールド価格が下落すると金鉱株トレーダーも強気を維持できず降伏している。ただしそれを持ちこたえるとその後大きな上昇が待っている。たとえば2015年後半にはどの時点でGDXJを買っても2016年夏には2倍を超えていた。

今回はどうなると思います? そりゃこれから下落すると確信できるなら底を狙ったほうが良いに決まってる・・・・・? でも、確信してやけどを負うこともありますからねえ。





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