2008年当時を振り返る、GDX,ゴールド、そしてS&P500


2008年当時がいまと状況が似ているかどうか?これは人によって見立てが違います。とは言いながら2008年当時を振り返ってみましょう。

2007年後半にS&P500の天井感があり、投資家はゴールドへのポートフォリオ分散を思い出しました。資金が流入することで2008年1月にはゴールドは当時の高値$1000となりました。ところがS&P500の下落が本格化するとポートフォリオ分散などと気取った事を言えず現金化できるアセットはすべて現金化してしまい、ゴールドも売られました。こうなると金鉱株はゴールド変化をレバレッジするために更に大きく下落しました。その後ゴールドが底を打つとそれに応じて金鉱株も買われるようになり、その後のS&P500の回復と同時にゴールド金鉱株共に買われました。

この状況はQE3開始まで続きました。投資家はまだゴールドへのポートフォリオ分散の記憶が強かったのです。

ただ、QE3はQE1,2とことなりオープンエンド型のQEでした。事前に規模も期間も決めず、FEDは必要に応じてQEを強化すると宣言したのです。こうなると投資家は株式市場を支える太鼓判が押されたと感じもうゴールドへの規律あるポートフォリオ分散など放棄しました。これが2015年末まで続いたのです。

2015年秋にFEDがQEテーパリングを宣言し、年末から開始しました。2015年夏の人民元切り下げをキッカケにした米国株のフラッシュ・クラッシュの記憶と、2016年営業初日の上海市場でのサーキットブレーカー発動を見て再度ゴールドが見直されるようになりました。

というのが私が解釈する「歴史」です。歴史の解釈は人によって異なります、皆さんはどう解釈しているでしょうか?

将来を見通す参考になったでしょうか?


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