朝鮮通信使の真実 by 石平
「反日種族主義」を読んだとき、日韓関係正常化は10年や20年では無理だろうと思いました。ところがこの本を読んで、100年や200年で正常化は無理だろうと思うようになりました。
私は学校の歴史で朝鮮通信使のことを学んだ覚えがありません。ただ近年ニュースでこれを再現するお祭りの話を何度か目にしました。その取り上げ方は日韓相互交流が長年あったというものです。
ところで皆さん、江戸時代にこの朝鮮通信使が12回訪日しましたが、日本からの返礼が何回あったかご存知でしょうか? なんとゼロ回です、全くなし。まったくもって相互交流では無かったのです。
その意味について石平氏が各種文献を読解して論考を進めています。朝鮮からは数百人で来日したため常に書記係が同行しており毎回詳細な見聞録が残っています。何ヶ月もかけて大阪、京都、江戸を訪問し、日本の産業、文化、軍事の先進性に驚いたと正直に書かれています。一方で、彼らとしては小中華である朝鮮から見て、東の蛮族日本がそのように発展していることの現実を受け止められず、その記録には侮日・反日が満載です。300年前から朝鮮の対日心理感覚は変わっていないのです。これが10年20年で解消するわけがありません。
石平氏ってテレビで見ると中国訛りの大阪のおっさん風ですが、賢いのですね。