長期に渡る値固め後のブレークアウト
長期に渡る値固め後のブレークアウトで新高値の連続状況。過去に似たパターンを探すと、2000年代に似ている。
ウクライナ侵攻に伴い、ロシアに対する資産制裁をみて多くの中央銀行がゴールドを購入している。中央銀行の買いが2022,2023と連続して1000トンを超えており、今年Q1もその傾向は続いている。この傾向はそう簡単に収まらないような気がする。
https://x.com/CrossAssetChart/status/1793183327949644066
世界の中央銀行はこれまで外貨準備として米国債を持ってきたが、近年米国債を減らし、ゴールドを増やしている。
また、中国はゴールドの輸出を禁じており、輸入するだけだ。個人投資家の需要が高く、年間1000トンペースで輸入している。今年Q1もその傾向を引き継いでおり、これもすぐに収まるとは思えない。
https://www.gainesvillecoins.com/blog/pboc-secretly-bought-record-735-tons-of-gold-2023
今年Q1で、すでに500トンを超えて輸入している。このペースが続くなら年間2000トンにもなる。世界の金鉱山の年間算出量は3000−4000トン程度なのだ。金鉱脈は衛星画像探査などが進み近年大規模鉱脈が発見されることはほぼない。また金鉱脈が発見されても、操業までには通常20年程度を要し、すぐに増産できるわけではない。
直近の情報では4月の輸入量は3月に比べて30%下落したそうです。
これまでゴールド価格を主導してきた米国先物市場やゴールドETFに過熱感がないのがさみしいが、逆に考えると、まだ大きな買い手が残っていると見ることもできる。
というわけで、年内に$3,000/オンスになっても不思議はないと思う。