米国での武漢肺炎推定感染数は60万人程度、たぶん。

米国CDCは季節性インフルエンザに対して詳細な遺伝子検査とともに全米各クリニックでの簡易検査をしこの結果から患者数を推定しています。
https://www.cdc.gov/flu/weekly/index.htm

今シーズンの簡易検査実績はこのようなものです。

今シーズンの調査開始2019年9月29日からで累計823,555患者を簡易検査しそのうち18.8%がインフルエンザ検査陽性でした。
この時間推移はこうです。

2020年第6週になってもまだ収まる気配はありません。CDCは全米クリニックのインフルエンザ症状(発熱、咳、体の怠さ等々)を訴える患者の数から今年は全米で2000万人が感染していると推測しています。そのうち1万人が亡くなると推計しています。米国でも日本と同様に死亡診断書に死因がインフルエンザと書かれるわけではありません、インフルエンザ感染の結果、心臓や肺を直接原因として亡くなります。



CDCは2020年1月21日から、武漢肺炎の米国内感染調査を始めました。


現在までの検査患者数は479でそのうち15が陽性でした。インフルエンザの検査数に比べるとまだとても少ないですが、発熱・咳・だるさ等を訴える患者の3%に相当します。インフルエンザに関しては今シーズン始まりからの累計でみると18%が陽性であったことを考えると結構な割合です。単純に推計インフルエンザ患者が2000万人とすると全米ですでに60万人が武漢コロナウイルス陽性ということになります。

ただし、これはあまり驚くことではありません。クルーズ船のように高齢者が多い母集団の検査結果からしても8割を超える人が無症状なのです。重篤になる人は持病をすでに持った人です。武漢肺炎が無くとも70,80代で持病を持つ人は風邪を引くと亡くなることはよくあることです。だって日本人の寿命は男で80歳なのですから。しかも肺炎は日本人死因3位です。ワイドショーでは「武漢肺炎の80歳代の死亡率は15%にもなる!」と恐怖を煽るが、そりゃ80歳を超えるとただの風邪でも死ぬこともあるでしょう。

米国においてもこれまで検査をしてこなかったので、かつてはインフルエンザ感染で高齢者が心臓や肺疾患で亡くなっていたものが、武漢肺炎感染のために心臓・肺の疾患で亡くなってもそれほどの社会的混乱を引き起こすことはないでしょう。

私を含めて多くのひとは今回の武漢肺炎でコロナウイルスという言葉を聞きましたが、多くの鼻風邪の要因はコロナウイルスです、自ら発症しなくとも免疫の弱い人に写すことで人類はコロナウイルスと共存しています。インフルエンザウイルスも絶滅することはできず共存しています。エボラやチフスとは異なります。

人口3億の米国におけるインフルエンザの簡易検査数は週間5万患者程度です。この程度の数で統計的推計をするわけです。今後CDCの検査数が数千数万になるともっと正確なことが言えるようになるでしょう。

CDCの素晴らしいところは全検査数も開示しているところです。これで全容を推測できます。日本は検査陽整数は開示しますが、全検査数を開示しないので全容推測は不可能です。これがいらぬ不安を呼び起こします。社会不安を引き起こさないのは数値を開示することです。

おまけ:先日厚生省の方がゴジラでお叱りを受けたようですが、もっとヒンシュクを買うようなことを言うと。飛行機や列車・ホテルの予約をして観光するのはも体力も無く大変で持病もあるし、薬を持って部屋にいるまま旅行ができるなんて助かるねえ、それがクルーズ船です、まわりは免疫力の無い高齢で基礎疾患の人が多数。

本音:でも感情として、やはり怖いというのは事実。


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