専門家会議は実効再生産数Rを隠している

政府感染症対策専門家会議が5月1日に「分析・提言」を行った。その最後にハーバード大学の分析を一部翻訳転載しているが、こういう分析でもっとも重要な実効再生産指数Rを隠している。元のハーバードの報告書では具体的に冬には最大でR=2.2とするが夏にはR=1.3とするという、感染モデル計算のパラメータを明記している。

このRは感染モデルではとても大切なパラメータであり、病気そのものよりも気候や流行地域の衛生習慣、医療レベル、住んでいる人の体力等で大きく異る。これが伝染病に対してはどの病気か以上にどこでかかるかが大切だと言われる所以だ。

あの北大の先生のモデルはこの肝心なパラメータをR=2.5とし、日本の実情に全く合わないものを採用している。(引っ込みがつかなくなったから?か)この重要なパラメータについて言及を避けている。世界標準はRが1を下回れば規制の順次緩和、1を上回れば規制厳格化というもので、だれもが納得できる。

感染症対策専門家会議が自らの「専門家」の立場を貶めている。まるで政治家の詭弁だ。


専門家会議の書類
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000627254.pdf




ハーバード大学の感染予測

https://science.sciencemag.org/content/early/2020/04/24/science.abb5793

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